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棚田100選に選ばれた里<香美町村岡区和佐父>(Vol.47/2003年7月発行)

段々の小さな田がS字を描いて続く
風に揺れる稲の緑が美しく映える
棚田の風景を守る人々が暮らす里

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棚田100選に選ばれた里<香美町村岡区和佐父>

 平成11年7月、農林水産省認定「日本の棚田100選」のひとつに村岡町和佐父西ケ岡の棚田が選ばれました。兵庫県下で選ばれたのは、加美町岩座神、佐用町乙大木谷、美方町うへ山、そして村岡町和佐父の4カ所。
 棚田の定義とは山地や丘陵地などの斜面に階段状にひらかれている水田のこと。斜面1/20(20m進んだときに1m上がる斜面)以上の斜面にある水田でないと選ばれません。全国に13882カ所、901市町村にあるといいます。棚田面積221067haで、全国の水田面積270万ha(1997年調べ)の8%に当たるとか。棚田の役割は洪水を防ぐダムの働きや地すべりを防ぐ働きなど、さまざまな役割を持っています。
 村岡町和佐父の棚田の開拓は古く、資料によると平安時代から始まっていたのではないかといわれ、本格的には室町時代に開発されたと伝えられています。現在では、128枚の棚田があり、それぞれ個人所有の田んぼとして稲作が中心におこなわれています。
 しかし、高齢化が進み、農業を続けていくのがなかなか難しい状況になってきています。「田んぼは1年遊ばせるとダメになる。年ごとに田んぼが荒れていくのを見るのはつらい」と棚田を守り続ける人たちは悩んでいました。そこでどうにかしたいと、平成13年から棚田交流人を募り、ボランティアで農作業を手伝ってもらっています。あぜの草刈りや田植え、稲刈りなど都会の人々には珍しく喜ばれています。
 和佐父という地名は江戸時代まで金山であったことからついたといいます。当時は1000人の関係者が暮らしていたというから驚きですね。坑道はほとんど埋めてしまい、2〜3しか残っていないそうです。
 また、34、5年前につくられ、当時画期的な橋として有名だったループ橋は、5年前に道幅を1mほど広げ橋ではなくなりました。急斜面を登る道は技術を要する工事です。冬になると坂道が凍って危ないので、水が出るようになり安全が確保されています。
 等高線上に美しく湾曲した和佐父の棚田。昔の人々が苦労しながら石を運び、つくり上げた風景は人々を感動させます。多くの写真家も訪れる絶好のシャッターポイント。山の田んぼは水もきれいで、空気もきれい、また朝晩の温度差と風通しの良さによりおいしい米を育んでいます。棚田とともに暮らす里には、棚田を愛する人々が集います。村岡町では棚田ボランティアや棚田オーナーなどを募集しています。おいしい空気を深呼吸しに、棚田へいらっしゃいませんか?
※記事の内容は2003年7月掲載当時のものです。

黄金色に実った稲刈り間近の棚田

棚田の四季

季節ごとに新しい表情を見せてくれる。7月頃は元気に伸びる稲の緑が美しい。稲刈りは9月頃。

山の神様と鉱山の神様

八幡神社には山の神様と鉱山の神様が祀ってある。

斜面に並ぶ家々

斜面に家々が並び、そこを縫うように道が続いている。

棚田交流人の皆さんといっしょに稲刈り作業

和佐父の中心にある八幡神社

家々は石垣のに建てられている

急な斜面に家々が立ち並び、人々は近道を利用する

急なヘアピンカーブの道