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豊岡鞄 KITTE丸の内店(2019ふるさと特派員撮影)

 豊岡では、江戸時代より発展していた杞柳きりゅう産業を基盤に、大正末期から昭和にかけてファイバーカバンが製造され始め、昭和10年頃には当地の主産業となった。さらに、1953年(昭和28)頃からビニールテックスなど新素材を取り入れたオープンケースの生産が始まり、輸出もアメリカを中心に急激なのびをみせた。
 1968年(昭和43)には、企業の共同化を進め近代化をはかるために、豊岡市九日市ここのかいち上町に、全国で唯一の「豊岡鞄団地」を設置、機能的な職場環境の確保や積込・運搬の効率化など一層の合理化・近代化をはかった施設として注目を集めた。1994年(平成6)には、国際バッグデザインコンテストを盛大に開催し、世界中からたくさんの作品が集まった。
 2005年(平成17)、豊岡市内にある宵田よいだ商店街通りを「カバンストリート」と呼び、カバンストリートの本部として「カバンステーション」も設けられた。このカバンストリートに、豊岡でつくられた鞄を展示・販売する拠点施設「トヨオカ カバン アルチザン アベニュー」が、2014年(平成26)にオープンした。
 また、2006年(平成18)4月には、特許庁が新たに設けた「地域団体商標制度(地域ブランド)」に出願し、県下で第1号、工業製品としては唯一「豊岡鞄」が登録認定された。鞄の産地・豊岡の伝統と誇りがつまった「豊岡鞄」のさらなるブランド化の取り組みが進められている。

所在地 豊岡市
文化財指定
問い合わせ 兵庫県鞄工業組合 TEL0796-23-7833
関連サイト https://www.artisan-atelier.net/
備考