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明延鉱山探検坑道

一円電車(2019ふるさと特派員撮影)

 生野鉱山中の明延神子畑みこばた鉱区として、宮内庁御料局から1896年(明治29)に三菱合資会社に払い下げられ、1900年(明治33)の鉱脈調査により、主要鉱脈の開発が始まった。1909年(明治42)、すず鉱脈が発見され、「日本一の錫鉱山」として栄えた。
 1987年(昭和62)の閉山後、近年まで大仙地区の総合事務所、機械工場、変電所、圧気室などが残り、閉山時の形状がほぼ保たれていたが、ほとんどの施設が2004年(平成16)までに取り壊された。
 現存する約650mの坑道、世谷通せたにつう洞坑どうこうには当時の機械類がそのまま残り、あけのべ自然学校の探検坑道として一般公開されている。なお、明延鉱山の坑道の総延長は約550kmで、東海道新幹線の東京駅から新大阪駅までの距離に相当する。
 1985年(昭和60)年まで利用されていた「明神電車線」は、1929年(昭和4)に開通。明延と神子畑を結ぶ約6kmの専用軌道であった。1949年(昭和24)に従業員運搬用に客車もつけるようになり、一般の乗客も運ぶようになった。1952年(昭和27)、1日の乗降数を数えやすくするために乗車料が一円となり、「一円電車」の愛称で親しまれた。現在は車両が展示されているほか、手作りの線路を使って定期運行も行われている。

所在地 養父市大屋町明延
文化財指定
問い合わせ あけのべ自然学校 TEL079-668-0258
関連サイト http://www.akenobe-kozan.com/
備考 ※ガイドあり