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弓形橋群(2020協会撮影)

大谿川(2012ふるさと特派員撮影)

 「弓形橋群」は1926年(昭和元)、「王橋」は1927年(昭和2)建設。城崎温泉は、1925年(大正14)に起こった北但大震災の被害により、焼け野原となった。当時の城崎町長の西村佐兵衛によって復興計画が立ちあげられ、まちづくりが行われた。
 また、大雨の度に水害をもたらす大谿川おおたにがわの治水も大きな課題であった。川と道路の段差は数10cmしかなく、震災後には岸に玄武岩を積み上げ高さ70〜80cmの側壁を張り巡らせた。当然橋も側壁分高くしなければならず、それで弓形の橋となった。
 上流の王橋側から、愛宕橋、柳湯橋、桃島橋、弁天橋の弓形橋群はすべて鉄筋コンクリートでつくられた橋である。親柱側面には、橋の名前と「昭和元年十二月架之」の銅板がはめ込まれている。王橋は一の湯前に架かる主要な橋である。橋幅は8.5mで大型バスが充分すれ違える幅になっているが、従来は幅も狭く、川に直交して架けられていた。以前、王橋は「玉橋」と書かれていたが、川は濁らない方がよいとされて、昭和30年代に橋銘板から濁点が取り除かれた。親柱は現在でも目を見張る巨大な和風の橋で、すべて御影石造。高欄に、青銅製の飾り窓や装飾を使った橋である。

所在地 豊岡市城崎町湯島
文化財指定 国登録有形文化財/兵庫県景観条例景観形成重要建造物等
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関連サイト https://www.kinosaki-spa.gr.jp/
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