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オオサンショウウオ(NPO法人コウノトリ市民研究所撮影)

オオサンショウウオ(2008ふるさと特派員撮影)

 漢字では「大山椒魚」と書かれるが、魚の仲間ではなく、カエルと同じ両生類である。4歳から5歳にかけて変態が完了する。全長1.5mにもなる世界最大の両生類で、近縁種が中国とアメリカにいる。ヨーロッパでは3000万年前の地層から化石が発見され、骨格がほとんど変わっていないため「生きた化石」と呼ばれる。
 日本では中部地方以西に生息し、但馬地方では円山川まるやまがわ支流の建屋川たきのやがわ(養父市)・出石川いずしがわ(豊岡市)、市川いちかわの上流(朝来市)などで3,000匹あまりが個体識別されている。
 別名、ハンザキと呼ばれていた。かつては不老長寿の食べ物として重用したが、1952年(昭和27)に地域を定めない特別天然記念物に指定され、以降は捕獲が禁止されている。
 朝来市生野町には、全国初のオオサンショウウオ専門の研究所「日本ハンザキ研究所」がある。
 2004年(平成16)台風23号の洪水後の河川改修の際、出石川の下流で413個体ものオオサンショウウオが保護された。改修後の2007年(平成19)から元の出石川へ放流された。ここでは、オオサンショウウオなどの水生生物が棲みやすいように巣穴や魚道を設けるなど、環境に配慮した工事が行われた。

所在地 但馬全体
文化財指定 国指定特別天然記念物/環境省レッドリスト2020 絶滅危惧Ⅱ類
問い合わせ
関連サイト https://www.hanzaki.net/
備考 NPO法人日本ハンザキ研究所