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 今は昔、垂仁すいにん天皇の御代、天日槍命あめのひぼこのみことの子孫で古代豪族 三宅連みやけのむらじらの祖先にあたる田道間守たじまもりは、天皇の命を受けて、常世国とこよのくに非時香菓ときじくのかぐのこのみを求めて旅に出た。非時香菓とは、一年中実り、芳香を放つ果実の意味で、今のたちばなのことと言われている。
 田道間守は、天皇の命を守り、とう天竺てんじくをさまよい、ついに常世国に至り、非時香菓と出会う。
 そして、その実を葉のついた枝、葉をとった枝の各8本をささげ持ち、急ぎ帰国した。10年の歳月が経っていた。
 ところが、垂仁天皇は田道間守が帰国する前年、彼のことを9年の間案じつつ崩じられていた。田道間守は、天皇に非時香菓を渡せなかったことを嘆き悲しみ、御陵みささぎ(天皇の墓)に非時香菓を捧げたまま息絶えてしまった。
 忠節を尽くした田道間守の墓は、垂仁天皇陵の堀の中に浮かぶ小さな島にひっそりと祀られている。また、田道間守が持ち帰った非時香菓は、わが国のお菓子の始まりとされ、田道間守の故郷、豊岡市の中嶋なかしま神社に祀られている。

所在地 豊岡市
文化財指定
問い合わせ
関連サイト https://toyooka-cci.jp/
備考 ●イベント情報
菓子祭
4月第3日曜日
(問い合わせ)
中嶋神社 TEL0796-27-0013

菓子祭前日祭
4月第3土曜日
(問い合わせ)
実行委員会(豊岡商工会議所)
TEL0796-22-4456