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来日山からの雲海(2014ふるさと特派員撮影)

竹田城の雲海(2019ふるさと特派員撮影)

 但馬に秋を告げる風物詩といえば、霧の海「雲海うんかい」。雲海とは、山間部などでの放射冷却によって、霧が広域に発生する自然現象のことを言う。足元一面を白一色に閉じ込める雲海の雄大な光景は圧巻。周囲の山々が、まるで海に浮かぶ島のようにみえることから、雲海と名づけられた。但馬では特に、来日岳くるひだけ大岡山おおおかやま(豊岡市)、竹田城跡立雲峡りつうんきょう(朝来市)の雲海が有名で、山頂では、早朝シャッターチャンスを狙うたくさんのカメラマンでにぎわう。
 この気象現象のメカニズムに大きく関わっているのが、但馬第1の川・円山川まるやまがわ円山川まるやまがわから立ちのぼる水蒸気が、深夜から早朝の冷え込みで一気に冷やされ、それが平地を包み込み、雲海をつくりだしている。
 また、川の地形も、雲海の発生に重要な役割を担っている。円山川まるやまがわは平らであり、河川と言うより江であると表現されるように、円山川まるやまがわは城崎町楽々浦ささうら付近で、1,000mの最大幅を示す広大な川。このほとんど高低差のない広い川が、多量の川霧を発生させ、幻想的な風景を生みだしているのである。まさに、但馬の気候風土がなした、自然の水墨画といえるであろう。