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神子畑鋳鉄橋(2020ふるさと特派員撮影)

神子畑鋳鉄橋(2017ふるさと特派員撮影)

 神子畑鋳鉄橋は神子畑川みこばたがわに架けられた道路橋で、神子畑鉱山で採掘された鉱石を生野の製錬所へ運ぶ運搬路に建設されたものである。その際に5つの橋が建設され、現在、神子畑鋳鉄橋、羽渕鋳鉄橋が現存。他の橋は吊橋、金木橋、無名橋と呼ばれていた。神子畑は鉱山町で、800年頃鉱山として開拓され、15世紀頃から採鉱が盛んになり、その後、明治政府の管理から一時は皇室財産として宮内省管轄にもなったが、1896年(明治29)に三菱合資会社に払い下げとなった。1919年(大正8)からは約6km離れた隣町・大屋の明延あけのべ鉱山で産出した鉱石を鉱物に分離する選鉱所として建設され、東洋一の規模を誇った。明延鉱山が閉山する1987年(昭和62)まで栄えた。そのような中で、神子畑鋳鉄橋は、1883年(明治16)から1885年(明治18)の間につくられ、1957年(昭和32)頃まで使われていた。その間、輸送方法も牛車から馬車鉄道、トロッコになり、さらにはトラック輸送へとかわっていった。特徴は橋全体が鋳鉄でできた、長さ16m、道幅3.6mのアーチ橋で、日本に現存する鋳鉄橋では最古のもの。1977年(昭和52)には国の重要文化財に指定された。

所在地 朝来市佐嚢
文化財指定 国指定重要文化財(建造物)
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関連サイト http://mikobata.com/
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