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池田古墳・1971年撮影(朝来市提供)

池田古墳発掘場所(朝来市提供)

池田古墳で初めて出土した水鳥形埴輪(朝来市提供)

 城ノ山じょうのやま古墳の北西の緩傾斜地に築造された但馬最大の前方後円墳で、兵庫県下では、五色塚ごしきづか古墳(神戸市)、雲部車塚くもべくるまづか古墳(丹波篠山市)、壇場山だんじょうさん古墳(姫路市)に次ぐ4番目の規模を有する。墳丘全長134.5m、後円部径77m、前方部幅81m、周濠を含めると全長は160mに及ぶ。
 古墳の周りには周濠しゅうごうが巡らされ、2008年(平成20)から2010年(平成22)にかけての発掘調査によって、墳丘両側に祭祀を行う造り出しと、墳丘と周濠外側をつなぐ渡土堤わたりどての存在が明らかになっている。また、三段築成で葺石ふきいしが施されている。
 出土した遺物には埴輪、土製品、木製品があり、埴輪は円筒埴輪を中心に水鳥形・家形・柵形などがみられる。なかでも、水鳥形埴輪は30体確認されており、1つの古墳から出土した数としては全国最多である。埋葬主体は既に消滅しているが、付近でみつかった破片から長持型石棺が収められていた可能性が高い。
 時期は5世紀初めと考えられ、埴輪を使用した古墳築造時の祭祀の様子を復元できる例として重要な古墳である。

所在地 朝来市和田山町平野
文化財指定 県指定史跡/国指定重要文化財(考古資料)出土品
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備考 5世紀初頭