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くぐりいけ
くぐり池(2020ふるさと特派員撮影)
新温泉町多子おいごの池の上という所に、「くぐり池」という3畝ほどの小さな池がある。池の下は、鳥取県鳥取砂丘の「多鯰ヶたねが池いけ」に続いていると言い伝えられてきた。池につけていた洗い物やひょうたんがいつの間にかなくなり、後日、遠い「多鯰ヶ池」で浮かんでいたそうだ。コウボネ(コウホネ)やフトイなど、貴重な植物が咲くこの池には、悲恋の物語が残っている。 ある時、「くぐり池」の近くに住む娘が、村を訪れたお坊さんを一目みて、好きになったそうだ。お坊さんも娘のことを愛しく思ったが、修行の身。娘と一緒になることはかなわず、娘はそれをはかなんで池に身を投げてしまった。 それを知ったお坊さんも娘のことを可哀想に思い、あとを追って池に身を投げた。村の人は2人を哀れんで、池のすぐそばにお地蔵さんを祀って供養したそうだ。その後、2人が「多鯰ヶ池」でみつかったかはわからないが、今でも地蔵が2人の悲恋を伝えている。 この不思議な「くぐり池」は、大雨が降っても、晴れた日が続いても、池の水かさが変わらず、照来てらぎ地区の七不思議のひとつに数えられている。
新温泉町多子の池の上という所に、「くぐり池」という3畝ほどの小さな池がある。池の下は、鳥取県鳥取砂丘の「多鯰ヶ池」に続いていると言い伝えられてきた。池につけていた洗い物やひょうたんがいつの間にかなくなり、後日、遠い「多鯰ヶ池」で浮かんでいたそうだ。コウボネ(コウホネ)やフトイなど、貴重な植物が咲くこの池には、悲恋の物語が残っている。
ある時、「くぐり池」の近くに住む娘が、村を訪れたお坊さんを一目みて、好きになったそうだ。お坊さんも娘のことを愛しく思ったが、修行の身。娘と一緒になることはかなわず、娘はそれをはかなんで池に身を投げてしまった。
それを知ったお坊さんも娘のことを可哀想に思い、あとを追って池に身を投げた。村の人は2人を哀れんで、池のすぐそばにお地蔵さんを祀って供養したそうだ。その後、2人が「多鯰ヶ池」でみつかったかはわからないが、今でも地蔵が2人の悲恋を伝えている。
この不思議な「くぐり池」は、大雨が降っても、晴れた日が続いても、池の水かさが変わらず、照来地区の七不思議のひとつに数えられている。