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余部埼灯台からの漁火(香美町)
但馬海岸に夏の訪れを予感させる妖しげな光。光の正体はイカ釣船の漁火いさりびである。「漁火」とは、漁船が夜、魚をおびき寄せるために焚くかがり火のことを指す。今では松明たいまつからランプへとかわったが、真っ暗な海を煌々と照らすランプの灯りは幻想的の一言。時には、水平線が灯りで一直線になることもある。但馬の人々は、漁火を目にして夏の訪れを感じる。 現在はLEDの集魚灯を用いる船も多く、近くにいれば、目が眩むほどの明るさ。イカは水面に照らされた灯りに群がってくる。それを疑似餌ぎじえ(餌木えぎ)で引っ掛けて釣り上げるという漁法。疑似餌はピンク、ブルー、イエローと鮮やかな色をしている。その日の当たり色をいかに早くみつけるか。漁師の経験と勘が試される瞬間である。 釣り上がったイカは、半透明で美しい。活きたまま刺身にすると、すこぶる旨い。活イカの姿造りは、但馬の夏を彩る名物料理である。日本海・夏の風物詩「漁火」。6月〜10月にかけて、但馬海岸では不夜城ふやじょうのような光景を目にすることができる。
但馬海岸に夏の訪れを予感させる妖しげな光。光の正体はイカ釣船の漁火である。「漁火」とは、漁船が夜、魚をおびき寄せるために焚くかがり火のことを指す。今では松明からランプへとかわったが、真っ暗な海を煌々と照らすランプの灯りは幻想的の一言。時には、水平線が灯りで一直線になることもある。但馬の人々は、漁火を目にして夏の訪れを感じる。
現在はLEDの集魚灯を用いる船も多く、近くにいれば、目が眩むほどの明るさ。イカは水面に照らされた灯りに群がってくる。それを疑似餌(餌木)で引っ掛けて釣り上げるという漁法。疑似餌はピンク、ブルー、イエローと鮮やかな色をしている。その日の当たり色をいかに早くみつけるか。漁師の経験と勘が試される瞬間である。
釣り上がったイカは、半透明で美しい。活きたまま刺身にすると、すこぶる旨い。活イカの姿造りは、但馬の夏を彩る名物料理である。日本海・夏の風物詩「漁火」。6月〜10月にかけて、但馬海岸では不夜城のような光景を目にすることができる。