城崎国際アートセンター

　城崎国際アートセンター（KIAC）は、温泉街に位置する舞台芸術を中心とした滞在型の創造活動、いわゆるアーティスト・イン・レジデンスの拠点である。舞台芸術の発表の場としてだけでなく、アーティストが城崎のまちに暮らすように長期滞在できる拠点として、2014年（平成26）4月にオープンした。アーティスト・イン・レジデンスとは、アーティストを一定期間地域に迎え入れ、芸術創造活動の環境を提供する事業のこと。アーティストが、日常とは異なる空間・環境、様々な国・地域・文化的バックグラウンドを持った人々との交流を通じて、芸術創造活動のインスピレーションを得ることができる。
　城崎のまちでは、古くから特に文筆家や芸術家を多数迎え入れて歓待し、世に送り出してきた。日本の文化と風情あふれるまちの雰囲気を未来に伝えるため、KIACでは年間を通じてアーティスト・イン・レジデンスのプログラムを行っている。 アーティストが滞在制作した作品を城崎で発表することはもとより、じっくり創作活動に集中し、日本、世界中に新たな作品を送り出すための活動を支援している。
　また、文化芸術による地方創生を目指す豊岡市の戦略拠点としてアーティストによるワークショップや試演会、トークショーなど、地元の人々や観光客との交流の中で様々な芸術体験を共有する活動をコーディネートしている。このように、この地で出会った人々がアートを通して、交流、新たな体験をする環境を創出すると共に、多様な価値観を受け入れ、住民が自由闊達に活躍できる社会の実現を目指している。